室外機に日除けは効果ない?正しいエアコンの暑さ対策と節電方法を解説
「エアコンの電気代を抑えたいけど、室外機に日除けを設置するのは効果があるの?」
「日除けは逆効果になるって聞いたことがあるけれど、実際のところどうなんだろう?」
暑い季節になると気になるのが、エアコンの電気代ですよね。少しでも電気代を安く抑えるために、室外機への日除け設置を検討している方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、調べると「日除けは効果がない」といった情報も目にするため、本当に効果があるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、エアコンの室外機に日除けを設置することの効果や、逆効果になるケース、さらに日除け以外の効果的な暑さ対策や節電方法について詳しく解説します。
エアコンを10年前後使用している場合は、日除けのような小さな節電よりも、エアコンそのものを買い替えた方が電気代を抑えられる可能性が高くなります。近年、エアコンの省エネ性能は格段に向上しているからです。(家電製品協会のデータによると、2012年製から2022年製のエアコンに買い替えるケースでは年間4,120円の電気代節約が見込めると発表)
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室外機の日除け設置はエアコンメーカーも推奨!
エアコンの効率を高め、節電につなげる対策として「室外機への日除け」が注目されています。この対策は、ダイキンをはじめとする大手エアコンメーカーも推奨している方法です。
冷房運転時、室外機は室内の熱を屋外に放出する「熱交換」の役割を担っています。ところが、直射日光によって室外機自体が高温になると、熱交換の効率が低下してしまいます。
熱がうまく逃げないと、室外機のコンプレッサーやファンはより長時間・高出力で動作する必要があり、そのぶん電力を多く消費します。つまり、直射日光にさらされた室外機ではエアコンに余計な負荷がかかり、結果として電気代も上がってしまうのです。
そのような状態を防ぐために、室外機を日陰になる場所へ置いたり、日除けを設置したりすることが、結果的に節電につながると考えられています。
なぜ室外機の日除けが「効果ない」と言われるのか
室外機への日除け対策には、「効果がない」「むしろ逆効果」といった声もあります。その理由として、主に以下のような点が挙げられます。
- 誤った設置方法による熱のこもり
- 素材や設計の不十分さ
日除けの位置や形状によっては、室外機の排熱がうまく逃げず、かえって熱交換の効率を下げてしまうケースがあります。また、遮熱性の低い素材や、日陰を十分に作れない形状では、そもそも効果が薄く、期待された節電につながらないこともあります。
このように、設置環境や日除けの選び方次第では効果が発揮されにくいため、「効果がない」と感じる人もいるのです。
日除けでエアコンの節電をするなら知っておきたい基礎知識
室外機への日除け設置を検討する際に、知っておきたい基礎知識をご紹介します。
ひとつずつ解説していきます。
日除けの必要性
日除けは必ずあった方がいいのかというと、そうではありません。厳密にいうと「室外機に直射日光があたる」状態であれば、日除けで影を作ることで節電になるのです。
もし、すでに室外機が建物の陰や樹木などで終日日陰になる場所に設置されている場合は、新たに日除けを設置しても大きな効果は見込めません。
日除けの主な目的は、直射日光による温度上昇を防ぐことです。日陰にある室外機は、すでにその恩恵を受けている状態といえます。
すでに日陰に設置されている場合は、日除けよりも室外機周りの風通しをよくしたり、定期的に清掃したりする方が、効率維持につながります。
日除けの効果
日除けは、何かで影を作れば効果を得られるというわけではありません。なぜなら、材質によって効果が変わるからです。
主な材質としては、金属、木材、樹脂などがあり、それぞれ太陽光の反射率や節電効果、耐久性などが異なります。
素材 | 熱反射性 | 節電効果 | 耐久性 |
---|---|---|---|
アルミ | ◎ | ◎ | ◎ |
木製 | ◯ | ◯ | △ |
スチール | △ | △ | ◎ |
人工木 | △~◯ | △~◯ | ◎ |
樹脂 | △ | △ | ◯ |
結論として、節電効果を重視するならアルミ製がもっともおすすめです。熱を反射する効果が高く、室外機の温度上昇を効果的に抑えられます。
効果を最大限に引き出すためには、直射日光を効果的に遮りつつ、室外機からの排熱や吸気を妨げない素材を選ぶことが重要です。
【注意】日除けが逆効果になるケース
室外機に日除けを設置する際、最も注意が必要なのは「風通し」です。日除けで吸込口や吹出口を塞いでしまうと、かえって熱がこもり、エアコンの効率が低下する可能性があります。
室外機は周囲の空気を取り込み、熱交換器を通して熱を排出しているため、この空気の流れが妨げられると、熱がうまく逃げられず、本体内部の温度が上昇してしまうのです。
その結果、冷房能力が落ちたり、余計な電力を消費したりと、逆効果になってしまうことがあります。
効果的な日除け設置のポイントは以下の通りです。
- 吸込口・吹出口を塞がないようにし、背面や側面、前面の空気の通り道を確保する
- 全体を覆わず、直射日光が強く当たる部分に限定して設置する
- 通気性の良いすだれや、反射率の高いアルミシートなど適切な材質のものを選ぶ
密閉型のカバーは見栄えがいいものの、通気性が悪くなりやすいため注意が必要です。
日除け以外の効果的な室外機対策
日除けで室外機の節電対策ができないか考えているのであれば、以下の節電方法もあわせておこないましょう。
では、詳しく解説します。
設置場所の風通しをよくする
室外機が室内機から集めた熱を効率よく放出するためには、室外機周囲の風通しが良いことが非常に重要です。
風通しが悪くなると、室外機から排出された熱い空気が滞留してしまい、再び室外機に吸い込まれる「ショートサーキット」と呼ばれる現象が起こりやすくなります。
これにより、室外機の温度が上昇し、熱交換効率が著しく低下します。結果としてエアコンはより多くの電力を使って冷房運転を続けようとするため、電気代がかさむだけでなく、エアコン本体にも負担がかかってしまいます。
室外機を設置する際は、壁から適切な距離を離し、吹き出し口の前や周りに障害物がないか確認しましょう。隣家との距離や植栽なども風通しに影響するため、可能であれば風通しをよくするように設置場所を工夫することが大切です。
だし、素人が勝手に室外機を動かすのはエアコンの故障にもつながるため危険です。風通しのために動かさなければならない場合は、必ず専門業者に依頼しましょう。
定期的に室外機を掃除する
室外機の効率を維持し、エアコンの消費電力を抑えるためには、定期的な清掃が重要です。
室外機のフィン(熱交換器の薄い金属板)やファンには、ホコリやゴミが付着しやすく、これが冷却効率の低下を招きます。とくに、室外機の背面や側面のフィンにホコリがたまると、空気の通りが悪くなり、熱交換がスムーズにおこなわれなくなります。
春先や秋口に一度、フィンやファンの清掃をおこないましょう。ブラシや掃除機を使って優しくホコリを取り除いてください。
汚れを放置するとエアコンの負担が増え、電力消費が増加するだけでなく、故障の原因にもなりかねません。
室内機でも実践したい節電方法
室外機への対策だけでなく、以下のような室内でのちょっとした工夫でも、エアコンの電気代を節約できます。
では、室内機の節電方法について解説します。
風量を自動に設定する
エアコンの電気代を抑えるには、風量を「自動運転」に設定するのがおすすめです。
「弱風」や「微風」にした方が電気代が安くなると思われがちですが、実は逆効果です。エアコンは運転開始時に最も電力を消費するため、設定温度に達するまでの時間を短縮する方が節電につながります。
風量を「自動」に設定することで、エアコンが部屋の状況に応じて最適な風量で運転し、無駄な電力消費を抑えてくれるため、「自動」に設定しておきましょう。
設定を温度を一度下げるなら風量設定を「強」にする
設定温度を一度下げるよりも風量を「強」にした方が、涼しくなるうえに節電になるという実験結果がダイキンによって発表されています。これは、設定温度を下げて運転するよりも、風量を強くして体感温度を下げる方が、消費電力を抑えられるためです。
「ちょっと暑いから涼しくなるまで設定温度を下げよう」というように温度調節をしていたのであれば、これからは設定温度は変えずに風量を調整してみてください。
扇風機やサーキュレーターと併用する
エアコンと扇風機やサーキュレーターを併用することで、冷気を効率的に循環させ、室内の温度ムラを解消できます。
冷たい空気は下に溜まりやすいため、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させることで、体感温度を下げ、エアコンの設定温度を高くしても快適に過ごせます。冷房運転の場合は、エアコンに向かってサーキュレーターを回し、部屋全体の空気を効率的に循環させましょう。
除湿機を併用する
エアコンの冷房運転と同時に除湿機を使用することで、室内の湿度を効果的に下げられます。湿度が下がると体感温度も下がるため、エアコンの設定温度を下げなくても快適に過ごせます。
とくに梅雨の時期や真夏の湿度が高い時期におすすめです。
定期的に室内機のフィルターを掃除する
エアコンのフィルターが汚れていると、空気の循環が悪くなり、冷暖房効率が低下します。その結果、設定温度に達するまでに時間がかかり、無駄な電力消費につながります。
2週間に一度を目安にフィルターを掃除することで、常に効率的な運転を維持し、節電効果を高められます。
室内の遮熱や気密性を高める
室内の温度上昇を抑えるためには、窓からの日差しを遮ることが重要です。遮光カーテンや遮熱フィルムを利用することで、太陽光の侵入を大幅に減らし、室温の上昇を抑えられます。
また、スキマテープで窓やドアの隙間を塞ぐことで、外部からの熱の侵入を防ぎ、室内の冷気を逃がさないようにすることも効果的です。とくに、古い建物やサッシでは効果が期待できるでしょう。
節電を考えるならエアコンそのものも見直し!
エアコンの節電対策は、室外機への日除け設置や周辺環境の整備、さらには室内での工夫など多岐にわたります。しかし、根本的な節電を考える場合、エアコンそのものを見直すことも非常に有効な手段です。
とくに、製造から10年前後経っている古いエアコンを使用している場合は、最新モデルへの買い替えを検討する価値があります。近年のエアコンは省エネ性能が格段に向上しており、同じ畳数でも消費電力量が大幅に削減されているモデルが多いからです。
家電製品協会のデータによると、2012年製から2022年製のエアコンに買い替えるケースでは年間4,120円の電気代節約が見込めます。
初期投資は必要になりますが、長期的に見れば電気代の削減効果は大きく、快適な室内環境を維持しながら節電も叶えられるでしょう。
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まとめ
この記事では、室外機の日除けの必要性から、効果的な対策、そして室内での節電方法まで、幅広く解説しました。最後にまとめをご覧ください。
■日除けは必要か
日除けの必要性 | 室外機に直射日光があたっているならあった方がいい |
---|---|
日除けの効果 | 日除けの材質によって効果に差がある |
■日除けの設置ポイント
- 吸込口・吹出口を塞がないようにし、背面や側面、前面の空気の通り道を確保する
- 全体を覆わず、直射日光が強く当たる部分に限定して設置する
- 通気性の良いすだれや、反射率の高いアルミシートなど適切な材質のものを選ぶ
■日除け以外の節電方法
室外機 |
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室内機 |
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日除けは設置方法や材質に注意すれば節電効果が期待できますが、それだけに頼らず、エアコンの定期的なメンテナンスや使用方法の見直しも重要です。これらの対策を総合的におこなうことで、電気代を節約しながら、快適な夏を過ごしましょう。