【プロが解説】エアコンの電気代が高い原因は?冷暖房の節電方法を詳しく解説

「エアコンの電気代がなぜこんなに高いのか知りたい」
「電気代をもう少し安く抑えるにはどうすればいいのかな」
暑い季節や寒い季節はどうしてもエアコンの稼働時間が長くなるため、電気代が高くて悩んでしまいますよね。エアコンの電気代が高いのはどのような理由があるのでしょうか。
- 設定温度が適切ではない
- 稼働効率が低下している
- 室内の断熱性が低い
- 外気との温度差が大きい
- 電気代の高い・電力消費の多い時間帯に使っている
- こまめにON・OFFを操作しているスイッチを消している
- 古いモデルのエアコンを使っている
電気代が高い理由はさまざまですが、10年以上前のエアコンを使い続けているという方は、省エネエアコンに買い替えるのもおすすめです。
しかし、「エアコンを買い替えたいけどできるだけ安く抑えたい」という方もいらっしゃるかもしれません。
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エアコンの電気代が高い理由
エアコンの電気代が高い場合どのような理由があるのでしょうか。以下の理由が考えられます。
エアコンの電気代が高い理由についてひとつずつ解説していきます。
理由①設定温度が適切ではない
エアコンの電気代が高い理由のひとつは、設定温度が適切でないことがあげられます。
エアコンの電気代は設定温度の影響を大きく受けます。冷房は温度を下げ過ぎたり、暖房は温度をあげすぎたりすると電力を大量に消費しやすいです。
またエアコンは設定温度になるまで高出力で稼働するため、設定温度と室温に差がある場合、高出力で稼働する時間が長くなりその分消費する電力が増えます。
理由②稼動効率が低下している
エアコンの稼働効率が低下している場合、電気代が高くなりやすいです。
まずエアコンは、心臓部ともいえるコンプレッサーが空気中の熱を運ぶ冷媒ガスに圧力をかけて、冷気や暖気を生み出しています。コンプレッサー部分だけでもエアコンの消費電力の約8割を占めており、冷媒ガスを圧縮するには多くの電力が必要です。
そのため、エアコンはもともと電力消費の大きい家電ですが、稼働効率が低下するとさらに電気代が高くなります。
エアコンの稼働効率が低下する主な原因は、経年劣化とメンテナンス不足があげられます。
メンテナンス不足でフィルターやエアコン内部に汚れが溜まると、通気性が悪くなり、通気性が悪くなると、設定温度まで到達するのに時間がかかりやすいです。
効率良く運転できるように、普段からメンテナンスを怠らないようにしましょう。
理由③室内の断熱性が低い
室内の断熱性が低いとエアコンの電気代が高くなる恐れがあります。
エアコンは設定温度になるまで高出力で稼働する特徴があります。断熱性の低い室内で使用すると、設定温度に到達するまで時間がかかり過ぎたり、設定温度に達しなかったりします。
そのため、断熱性が低い室内でエアコンを使用すると多くの電気量を消費するため、電気代が高くなってしまいます。
理由④外気との温度差が大きい
エアコンの電気代が高い理由のひとつに、外気との温度差が大きいことが挙げられます。
エアコンは外気の空気を冷やしたり温めたりして設定温度に空調するため、外気との温度差が大きい場合は多くの電力を必要とします。
理由⑤電気代の高い・電力消費の多い時間帯に使っている
契約内容によっては、時間帯によって電気料金が変わるプランがあります。
電気代が高い日中の時間帯や、ピークの時間帯にエアコンを使用している場合は、電気代が高くなるでしょう。
一方で、22~23時から翌朝の7~8時までの時間帯は、昼間時間と比較して電気料金が値下げされる傾向にあります。
理由⑥こまめにON・OFFを操作している
エアコンをこまめにON・OFF操作している場合も、エアコンの電気代が高くなる可能性があります。
エアコンは設定温度に到達するまでが一番大きな出力で稼働します。いエアコンはこの稼働時がもっとも電力を消費するため、ON・OFF操作の頻度が高いと電気代が高くなってしまいます。
設定温度を維持するためにも、エアコンはこまめON・OFF操作しないようにしてくださいね。
理由⑦古いモデルのエアコンを使っている
古いモデルのエアコンを使い続けている場合、電気代が高くなる恐れがあります。
エアコンの省エネ性能は年々進歩しているため、10年前のモデルと最新のモデルとでは電気代に差が生まれてしまいます。
また長年使っているエアコンは経年劣化によって、効率的に運転できなくなっている可能性もあるため、最新モデルに買い替えて電気代を節約しましょう。
電気代を節約するなら省エネエアコンがおすすめ
電気代を節約するなら省エネエアコンを選びましょう。
最近のエアコンの省エネ性能は非常に高く、10年前のモデルと比べると約15%もの省エネが実現しています。
家電製品協会のデータによると2023年式のエアコンは2013年式のエアコンと比べて、年間電気代が約4,150円節約できるといわれています。
また最新のエアコンは省エネ性能に加えて、空気清浄機能やセンサー、AIなど高性能な機能が搭載されているため、より快適にお使いいただけます。
初期費用こそ掛かってしまいますが、年間の電気代が大幅に節約できるため、長期的に見れば省エネエアコンに買い替えるのはお得といえるでしょう。
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エアコンと他の冷暖房器具の電気代比較
エアコンと、他の冷暖房器具の電気代の比較表をまとめました。
| 暖房器具の種類 | 消費電力 | 1時間当たりの電気代 | 実際の1ヵ月間の電気代(1日8時間×30日) |
|---|---|---|---|
| ニクロム線電気ストーブ | 800W ※YAMAZEN/DS-D086 |
24.8円 | 約5,952円 |
| ハロゲンヒーター | 800W/1,200W ※TEKNOS/PH-1212 |
24.8円/37.2円 | 約5,952円/約8,928円 |
| エアコン | 150~980W ※シャープ/AY-P22DM |
4.65~30.38円 | 約1,116円~7,291円 |
※電気代単価は31円/kWhで計算
エアコンと他の暖房器具を比較すると、どの器具を使っても、ある程度は温かさを感じられます。
しかし、エアコンのほうが広い部屋でも暖房効果を実感しやすく、ストーブやヒーターよりも電気代を抑えられます。
暖房器具は、どのようなシチュエーションであっても、基本的にエアコンを選びましょう。
| 冷房器具の種類 | 消費電力 | 1時間当たりの電気代 | 実際の1ヵ月間の電気代(1日8時間×30日) |
|---|---|---|---|
| 扇風機(DCモーター) | 2~22W ※パナソニック/F-CW339 |
0.06~0.68円 | 約14円~163円 |
| サーキュレーター | 18~35W ※アイリスオーヤマ/PCF-SC15T |
0.56~1.09円 | 約134円~261円 |
| エアコン | 150~980W ※シャープ/AY-P22DM |
4.65~30.38円 | 約1,116円~7,291円 |
※電気代単価は31円/kWhで計算
一方で冷房器具の場合は、扇風機やサーキュレーターに電気代はほとんどかかりません。
ただし、部屋が広くなると冷却効果が実感しづらくなり、エアコンのほうが快適にすごしやすいことがあります。
また、冷房も暖房もどちらも併用できる点を踏まえると、暖房もエアコンを活用することをおすすめします。
エアコンの電気代を抑える7つのポイント
エアコンの電気代を抑える節約のポイントについて紹介します。
エアコンの電気代を抑える節約のポイントは以下のとおりです。
それぞれの節約のポイントを詳しく解説します。
ポイント①自動運転で使用する
エアコンは自動運転で使用することで、電気代を抑えられます。
エアコンの自動運転は設定温度に最も効率良く到達するために風量を調整してくれる機能です。エアコンは設定温度に到達するまでが一番電力消費が大きいため、自動運転モードを使うことでもっとも効率良く室温を快適にできます。
電気代を抑えようと風量を微風や弱風にする方もいるかもしれませんが、設定温度になるまで時間がかかるため、かえって電気代がかかるでしょう。
ポイント②フィルター清掃をこまめにおこなう
フィルター清掃をこまめにおこなうことも、電気代を抑えるポイントです。
フィルターに詰まったほこりやごみを取り除くことで、エアコンの空気の吸い込み効率が上がり本来の性能で稼動できるようになります。
1〜2カ月に1回、もしくは稼働が増える前に清掃をおこなうことで、運転効率が高まり、電気代の節約につながります。
ポイント③室外機の周りを片づける
エアコンの電気代を抑えるには、室外機の周りを片付けることも効果的です。
室外機の前面に物が置かれていたり、周囲が覆われていたりすると室外機の効率が下がってしまいます。室外機の周りはできるだけスペースを確保しておきましょう。
夏場に室外機の日除けのためにすだれなどを設置している方は、冬場は外して日光が室外機に当たるようにしてください。冬場は室外機に陽が当たるようにすることで運転効率が上がります。
ポイント④カーテンを閉めて使用する
カーテンを閉めてエアコンを使用することで、電気代を抑えられるでしょう。カーテンを閉めることで外気の侵入や、室内の暖気や冷気が逃げるのを防ぐことができ、室内の温度を快適に保ちやすくなります。
設置するカーテンは上部下部に隙間ができないようなサイズのものを使うことで、より保温・保冷効果が高まります。
その他にも窓に断熱フィルムを張ったり、隙間に断熱材を使ったりといった工夫をすることも断熱対策になります。
ポイント⑤サーキュレーター・扇風機と併用する
エアコンの電気代を抑えるには、エアコンとサーキュレーター・扇風機を併用するのもおすすめです。サーキュレーターや扇風機を使って、空気を循環させることで室温のムラを解消し、効率良く部屋を暖めたり冷やしたりできます。
暖かい空気は上部に溜まり、冷たい空気は下部に溜まるという性質があります。暖房を使用する際はサーキュレーターは部屋の中央に置き、天井に向けて稼働させ、冷房時はエアコンの風が落ちてくる場所に設置し、エアコンに向けて動かすことで室内を快適にできます。
ポイント⑥電力会社を切り替える
電気代を抑えるには、電力会社を切り替えるという方法もあります。
現在は電力の自由化によって、さまざまな電力会社のなかから自由にプランを選ぶことができるようになりました。ご自身の電力使用状況によっては電力会社を切り替えた方が電気代の節約につながる場合もあります。
まずは現在契約しているプランが自分のライフスタイルと合っているのか、見直すところから始めましょう。
ポイント⑦省エネエアコンに買い替える
省エネエアコンに買い替えるのも、エアコンの電気代を抑えるのに効果的な方法のひとつです。
長期間使用しているエアコンは経年劣化によって省エネ効率が低下しているため、効きが悪くなるだけでなく電気代も高くなってしまいます。
最新の省エネエアコンの性能はかなり向上しています。エアコンを買い替えるのは大きな出費になりますが、電気代を抑えられるため長期的に見て節約につながるでしょう。
よくある質問
エアコンの暖房を1ヶ月つけっぱなしにするとどのくらいの電気代がかかりますか?
|
エアコンの暖房を1ヶ月つけっぱなしにした場合の、電気代は以下の通りです。(消費電力500Wのエアコンの場合) 500W=0.5kW
電気代単価:31円/kWh 0.5kW×31円=15.5円/時間 15.5円×24時間=372円 372円×30日=11,160円 |
エアコンを1ヶ月つけっぱなしにすると壊れますか?
|
エアコンを1ヶ月つけっぱなしにしてもすぐに壊れることはありませんが、故障リスクは高まります。 長時間の連続運転は、コンプレッサーやファンモーターなど部品に大きな負担をかけ、消耗や劣化を早めます。部品の消耗や劣化が早まることで、エアコンの寿命が縮まるおそれがあります。 |
エアコンの暖房はつけっぱなしのほうが安いですか?
|
一日中家で過ごす場合や短時間の外出時には、エアコンの暖房をつけっぱなしにしたほうが電気代を節約しやすいです。 エアコンは運転開始時がもっとも電力を消費します。そのため電源を付けたり消したりを繰り返すと、消費伝料の大きい状態が繰り返されてしまい、無駄に電気代がかかります。 そのため、一日中家で過ごす場合や短時間の外出時にはつけっぱなしにしましょう。 |
まとめ
エアコンの電気代が高い理由と節約のためのポイントをおさらいしましょう。
| 電気代が高い理由 | 詳細 |
|---|---|
| 設定温度が適切ではない | 外気温と設定温度の差が大きいと消費電力が増える |
| 稼働効率が低下している | 経年劣化やメンテナンス不足で効率が落ちる |
| 古いモデルを使っている | 10年前と最新型では省エネ性能に大きな差がある |
| 電気代を抑えるポイント | 効果 |
|---|---|
| 自動運転で使用する | 外気温と設定温度の差が大きいと消費電力が増える |
| フィルター清掃をこまめにおこなう | 通気性が向上し運転効率が上がる |
| サーキュレーター・扇風機と併用する | 空気を循環させ体感温度を調整できる |
| 省エネエアコンに買い替える | 年間数千円~1万円以上の電気代を節約できる |
設定温度や稼働効率などのさまざまな理由で、電気代が高くなる場合があります。
しかし、自動運転やフィルター掃除などで電気代を抑えられ、10年以上も同じエアコンを使い続けている方なら、最新の省エネエアコンに買い替えるのもおすすめです。
最近のエアコンは省エネ性能が向上しているため、長期的に見れば大きな節電効果を望めます。
とはいえ、「エアコンの買い替え・取り付けはどこに依頼すれば良いのかわからない…」とお悩みの方もいますよね。
そういった方は、エアコン事業歴10年以上の実績があるライフテックスにおまかせください!
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